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渋谷 地域猫  SHIBUYA☆CATS

表参道・地域猫サロン「しっぽちゃん保護作戦」② また一人、しっぽの保護希望者が・・

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怖がりのしっぽは、いつも植え込みの中

 3年ぶりに見つけたしっぽちゃん。サロンのすぐ前の公園にいるものの、とても臆病で常に植え込みに隠れています。健康状態も悪そうでしたが、食欲は旺盛。保護希望のH夫妻と毎日しっぽの好むフードを与え、10日かけて距離を縮めていきました。
 しっぽもチュールや焼がつおが大好き。加えて捕獲用に唐揚げ(ケンタにファミチキ、Lチキ)3種類用意して捕獲スタンバイ。11日目の夕方、トラップの新聞紙に唐揚げを塗りつけ、奥には唐揚げとウェットを入れ、植え込みにいたしっぽを少しずつトラップに誘導し、あと一歩というところに、横から「シャーッ!」と、都営住宅の地域猫まりちゃんがーー! 唐揚げの匂いに誘われて来ちゃったです。しっぽは逃走し、この日は断念・・。
 2日後に再挑戦。
 翌日から寒くなる予報で、公園の監視カメラ工事も始まるため、今夜は絶対保護する!と腹をくくり、Hさんとチキン3種を準備して待機。
 すると夕方、1人の男性が公園のベンチに座り、植え込みをしきりにのぞいています。時々見かける猫好きの男性だったので、Tさんはネットワークの腕章を見せ、「弱っている長毛の猫を保護しようとしています」と言うと、「えっ? あの猫捕まえるの?」とびっくりした様子。

 「健康状態が悪そうなので病院で治療し、里親を探す予定です」と説明すると、男性、「よかった! 都営の工事で毎日きてたから、ご飯置いてたんだけど、最近だれかに捨てられるので心配で・・。もう工事は終わりだから、そこの猫のいる美容院に相談しようと思っていたんだよ」
 「私、その美容院の人間です! 2週間前からご飯と抗生剤を与えているんですが、置きえさがあると他の猫も食べてにきて、この猫が逃げてしまうので、申し訳ないですが処分していました」
 「そうだったのか。いや悪いことしちゃったねえ」
 男性は50代で都内に一人暮らし。保護猫5匹を飼っているそうで、「もし里親が見つからなかったら連絡して。なついてくれないかもしれないけど、せめて看取ってやりたいから。医療費も払うから」と、自ら身分証明書をコピーして手渡し、「安心したよ。ありがとう」と何度も言って帰っていきました。
 しっぽにご飯をあげていた人をTさんは5人は見つけましたが、実際はその倍はいるのでしょう。その中に、H夫妻と同じように真剣に保護を考えていた人がもう一人いたのです。Tさんは心が熱くなりました。
 
 その数時間後、しっぽは無事保護できました。
 Hさんの奥さんが仕事帰りに追加のファミチキを買って到着。その香りに誘われたしっぽが植え込みから出てきて、トラップに入りったり出たりを繰り返すこと5回。そしてついに、「入ったー!」。Hさんの旦那さん、トラップの中で暴れるしっぽが出ないように、ドアをしっかり抑えて離しませんでした。
 「大丈夫です! もう手を離しても大丈夫ですよ」
 すぐにH夫妻はかかりつけの病院に電話で予約をとり、しっぽと3人で向かいました。
                               (続く)

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